○宿毛市漁港管理条例
昭和46年3月27日
条例第2号
(趣旨)
第1条 この条例は、漁港及び漁場の整備等に関する法律(昭和25年法律第137号。以下「法」という。)の規定に基づき市が管理する漁港(以下「漁港」という。)の維持管理について必要な事項を定めるものとする。
(漁港施設の維持管理等)
第2条 市長は、市の管理する漁港施設(以下「甲種漁港施設」という。)のうち基本施設、輸送施設及び漁港施設用地(公共施設用地に限る。)について、毎年度その維持運営計画を定めるものとする。
2 市長は、甲種漁港施設以外の漁港施設(以下「乙種漁港施設」という。)の維持運営について必要があると認めるときは、当該施設の所有者又は占有者に対してその維持運営に関する資料の提出を求め、又は必要な事項を勧告することができる。
(漁港の保全)
第3条 何人も漁港の区域内においては、みだりに漁港施設を損傷し、又は汚損する行為その他漁港の機能を妨げる行為をしてはならない。
2 甲種漁港施設を滅失し、損傷し、又は汚損した者は、直ちに市長に届け出るとともに、当該滅失、損傷又は汚損がその者の責に帰すべき理由によるものであるときは、市長の指示に従い、これを原状に回復し、又はその滅失、損傷若しくは汚損によって生じた損害を賠償しなければならない。
(漁港の区域内の秩序維持)
第4条 市長は、漁港の区域内の秩序の維持のため、特に必要があると認めるときは、漁港の区域内に停泊、停留若しくはけい留(以下「停けい泊」という。)をする船舶若しくはいかだ又は甲種漁港施設に駐停車をする車両若しくは陸置きする船舶若しくはいかだの所有者又は占有者(法第39条第5項の規定に違反する行為をした者を除く。)に対して、移動を命ずることができる。
(停けい泊禁止区域)
第5条 市長は、漁港の区域内の水域の利用を適正に行わせるため必要があると認めるときは、水域の一部を停けい泊禁止区域として指定することができる。
2 船舶又はいかだは、停けい泊禁止区域においては、停けい泊(法第39条第5項の規定に違反する行為を除く。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
(1) 海難を避けようとするとき。
(2) 運転の自由を失ったとき。
(3) 人命救助をするとき。
(4) 漁港施設整備事業、海岸保全施設整備事業等の公共事業を施行するとき。
(5) 前各号に掲げる場合のほか、市長が特に必要があると認めたとき。
(危険物等についての制限)
第6条 爆発物その他の危険物(当該船舶の使用に供するものを除く。)又は衛生上有害と認められるもの(以下「危険物等」という。)を積載した船舶は、市長の指示した場所でなければ停けい泊をしてはならない。
2 危険物の荷役をしようとする者は、市長の許可を受けなければならない。
3 市長は、前項の規定による許可の申請があった場合において、当該危険物等の荷役が漁港の安全の維持に支障を与えるものでない限り、当該許可をしなければならない。
4 危険物等の種類は、規則で定める。
(漂流物の除去命令)
第7条 漁港の区域内の水域における漂流物が漁港の利用を著しく阻害するおそれがあるときは、市長は、当該物件の所有者又は占有者に対し、その除去を命ずることができる。
(けい留施設における行為の制限)
第8条 甲種漁港施設であるけい留施設においては、次の各号に掲げる行為(法第39条第5項の規定に違反する行為を除く。)をしてはならない。
(1) 船舶のけい留に支障を及ぼすおそれのあるいかだその他の物件をけい留すること。
(2) 漁獲物、漁具、漁業用資材又はその他の貨物(以下「漁獲物等」という。)の陸揚げ又は船積み以外の目的でみだりに船舶を横付けすること。
(3) 当該施設の保全に支障を及ぼす程度に漁獲物等を積み上げること。
(4) 漁獲物等をみだりに長期間置いておくこと。
(指定区域における利用の調整)
第9条 市長は、甲種漁港施設の一部を陸揚げ及び出漁準備のための区域として指定することができる。
2 市長は、必要があると認めるときは、前項の規定により指定をした区域(以下この条において「指定区域」という。)において漁獲物等の陸揚げ又は船積みを行う者に対し、陸揚げ又は船積みを行う場所又は時間その他の事項につき、必要な指示をすることができる。
3 指定区域において漁獲物等の陸揚げ又は船積みが終った船舶は、速やかに指定区域外に移動しなければならない。ただし、当該指定区域の利用上支障がないと認めて市長が許可した場合は、この限りでない。
4 指定区域を利用した者は、当該陸揚げ又は船積みを行った場所を利用したつど直ちに清掃しなければならない。
(使用の許可等)
第10条の2 次に掲げる者は、市長の許可を受けなければならない。
(1) 甲種漁港施設のうち市長が告示により指定する施設を使用しようとする者
(2) 甲種漁港施設を当該施設の目的以外の目的に使用しようとする者
2 市長は、第1項各号に掲げる者が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団の活動に利用すると認める場合は、当該行為を許可しないものとする。
3 市長は、第1項の許可に甲種漁港施設の使用上必要な条件を付することができる。
(使用の期間)
第10条の3 前条第1項の規定により使用を許可する期間は、1年以内とする。ただし、市長が特別の必要があると認めたときは、この限りでない。
(漁船以外の船舶についての制限)
第10条の4 漁船以外の船舶(官公庁船及び規則で定める船舶を除く。別表において同じ。)を規則で定める漁港の区域内に停けい泊し、又は甲種漁港施設に陸置きしようとする者は、第10条の2第1項第1号の規定により市長が指定する施設を使用しなければならない。
(占用の許可等)
第11条 甲種漁港施設(水域施設を除く。)を占用し、又は当該漁港施設に工作物を建設し、若しくは改築し、若しくは増築しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。
2 市長は、前項に規定する者が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団の活動に利用すると認める場合は、当該行為を許可しないものとする。
3 市長は、第1項の許可に甲種漁港施設の利用上必要な条件を付することができる。
4 第1項の許可を受けた者は、当該許可期間が満了したとき、又は占用の廃止をしたときは、直ちに既設の工作物を撤去し、当該場所を原状に回復しなければならない。
(占用の期間)
第12条 前条第1項の規定により占用を許可する期間は、3年以内とする。ただし、市長が特別の必要があると認めた場合においては、この限りでない。
(権利の譲渡等の禁止)
第12条の2 この条例の規定に基づく許可により生ずる権利は、他人に譲渡し、担保に供し、又は転貸してはならない。
(使用料等)
第13条 第10条の規定による使用の届出をした者、第10条の2第1項の規定による使用の許可を受けた者若しくは第11条第1項の規定による占用の許可を受けた者又は法第39条第1項の規定による占用若しくは土砂採取の許可を受けた者又は法第43条第4項に規定する認定計画実施者(法第44条第1項に規定する認定計画において法第42条第2項第2号及び第3号に掲げる事項(水面又は土地の占用に係るものに限る。)又は法第50条第1項各号に掲げる事項を定めた者に限る。)は、別表に定める使用料、占用料又は土砂採取料(消費税法(昭和63年法律第108号)第6条第1項の規定により非課税とされるものを除くものにあっては、当該使用料、占用料又は土砂採取料の額に消費税法(昭和63年法律第108号)に定める消費税の税率を乗じて得た額及びその額に地方税法(昭和25年法律第226号)に定める地方消費税の税率を乗じて得た額を合算した額を加えた額(その額に10円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額))を市に納付しなければならない。ただし、法第39条第1項の許可に係る水面又は土地が私有に属する場合は、この限りでない。
(使用料等の減免及び還付)
第14条 市長は、公益上その他特別の理由があると認めるときは、使用料、占用料又は土砂採取料を減額し、又は免除することができる。
2 既に納付した使用料、占用料又は土砂採取料は、還付しない。ただし、天災地変その他やむを得ない理由があると市長が認めたときは、使用料、占用料又は土砂採取料の一部又は全部を還付することができる。
(入出港の届出)
第14条の2 船舶は、市長が指定する漁港に入港したとき、又は当該漁港を出港しようとするときは、速やかに市長に届け出なければならない。ただし、5トン未満の漁船若しくは船舶又は監視船、警備船その他公務に従事する船舶については、この限りでない。
(監督処分)
第15条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、その許可を取り消し、若しくはその許可に付した条件を変更し、又はその行為の中止、既に設置した工作物の改廃、移転、除去若しくは当該工作物により生ずべき漁港の保全上若しくは利用上の障害を予防するために必要な施設の設置若しくは原状の回復を命ずることができる。
(公益上の必要による許可の取り消し等及び損失補償)
第16条 市長は、漁港修築事業その他漁港に関する工事の施行又は漁港の維持管理のために特に必要があると認めるときは、この条例による許可を受けた者に対し、前条に規定する処分をし、又は必要な措置を命ずることができる。
2 前項の規定による処分又は命令によって生じた損失については、市は、損失を受けた者に対し、通常生ずべき損失を補償するものとする。
(委任)
第17条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
(過料)
第18条 次の各号のいずれかに該当する者に対し、5万円以下の過料を科する。
(1) 第4条の規定による市長の命令に従わない者
(3) 第7条の規定による市長の命令に従わない者
第19条 詐欺その他不正の行為により使用料又は占用料(法第39条第1項の許可に係る占用料を除く。)の徴収を免れた者については、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。
(過怠金)
第20条 市長は、詐欺その他不正の行為により法第39条第1項の許可に係る占用料又は土砂採取料の徴収を免れた者から、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額以下の過怠金を徴収する。
附則
この条例は、昭和46年4月1日から施行する。
附則(昭和46年10月14日条例第35号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(昭和50年12月26日条例第32号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(昭和51年3月31日条例第19号)
この条例は、昭和51年4月1日から施行する。
附則(昭和54年7月20日条例第12号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成元年6月26日条例第42号)
この条例は、平成元年8月1日から施行する。
附則(平成9年3月21日条例第24号)
この条例は、平成9年4月1日から施行する。
附則(平成12年3月24日条例第17号)
この条例は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成13年6月22日条例第41号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過規定)
2 第13条の規定にかかわらず、漁船については、当分の間、漁港におけるけい留施設の使用料を徴収しない。
附則(平成18年6月19日条例第47号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成24年12月20日条例第32号)
この条例は、平成25年1月1日から施行する。
附則(平成25年12月19日条例第43号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。
附則(令和6年3月26日条例第15号)
この条例は、令和6年4月1日から施行する。
別表(第10条の4、第13条関係)
1 漁港施設の使用料
漁港施設名 | 使用目的 | 単位 | 計算単位当たり使用料 | 備考 | |
基準 | 使用料 | ||||
けい留施設、岸ぺき、さん橋及び物揚場 | 船舶のけい留 | 5トン未満 | 日額 | 20円 |
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5トン以上20トン未満 | 日額 | 50円 |
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20トン以上 | 日額 | 80円 |
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2 漁港施設の占用料
占用目的 | 単位 | 計算単位当たり占用料 | 備考 | ||
基準 | 占用料 | ||||
法第3条に掲げる漁港施設の設置 | 1平方メートル | 月額 | 18円 | 起重機は、行動範囲をもって平面積とする。 | |
上記以外の家屋その他これに類する施設 | 1平方メートル | 月額 | 24円 |
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軌道の敷設 | 1メートル | 月額 | 12円 |
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管類の設置 | 1メートル | 年額 | 20円 | 内径10cm以上50cm未満は2倍50cm以上は3倍として計算する。 | |
電柱及び鉄柱類の設置 | 1本 | 年額 | 50円 | 支柱及び支線は、それぞれ電柱1本とし、H型柱は電柱2本、鉄塔は電柱3本として計算する。 | |
広告類の設置 | 標識及び旗ざお類 | 1本 | 月額 | 24円 |
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看板及び公告板 | 板面1平方メートル | 年額 | 160円 |
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上空占用 | 電線及びワイヤー類 | 1メートル | 年額 | 10円 |
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その他の工作物 | 1平方メートル | 年額 | 40円 |
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備考
1 使用料の計算単位を日額で定めたもので、使用期間が1日に満たないものは、1日として計算する。
2 占用料の計算単位を年額で定めたもので、占用期間が6か月以上のものは、1年とし、6か月未満のものは、当該料金の2分の1に相当する額とし、占用料の計算単位を月額で定めたもので、占用期間が1か月に満たないものは、1か月として計算する。
3 使用又は占用面積及び延長で1平方メートル又は1メートル未満の端数は、それぞれ1平方メートル又は1メートルとして計算する。
4 1件の料金の合計額が100円未満の場合は、100円として徴収する。
5 徴収する料金の額に10円未満の端数を生じたときは、その端数を10円に切り上げる。