宿毛市史【近代、現代編-教育-特殊教育】

特殊教育

宿毛学園
宿毛学園は、昭和34年3月、高知県知事の認可を受け「はまゆう学園」(定員40名)として社会福祉法人高知慈善協会の運営で開設されたものであり、幡多郡最初の精神薄弱児童施設で、入園者も幡多全域に及んでいる。
園では、日常生活に必要な基礎的生活能力態度を体得させ社会生活に対する適応性を養成することを目的に全寮制であり、学習指導についても職業指導に重点をおき、宿毛小学校及ぴ中学校よりそれぞれ2名の派遣教員を置いて、個々の能力に応じたカリキュラムによって学習指導を行なっている。
開園当時は、児童の指導に加えて心身障害児に対する地域の認識が低く、職員の苦労はたいへんであった。
 園の組織(定員15名)
 園長1、児童指導員4、保母5、書記1
 職業指導員1、調理士2、用務員1、別に派遣教員4、非常勤職員4
 園児の定員、30名(昭和51年度)
建物は開園当初、宿毛市の避病舎を使用していたが、昭和45年10月新園舎が落成、施設、設備の充実に努力している。昭和51年、園名を変更して宿毛学園となった

宿毛学園
宿毛学園

宿毛育成園(成人施設)
宿毛育成園は、精神薄弱者の保護と社会的更生を図るため、重い者には治療による社会更生と温い保護を、軽い者には勤労意欲を高めるため、共同生活における生活訓練と本人の性能に応じた職業技能と知識を習得させることを目的として、昭和47年1月より、セメントブロック棟の建設に着手、昭和47年12月に、重度棟、一般棟の建設を終り昭和48年3月、成人収容施設「宿毛育成園」の認可を受け、現在第2期工事も完了、入園者定員も当初の40名から70名となり、心身に障害を持つ人々の生活向上に努めており、将来、老人ホーム等の計画もすすめられている。
現在、職業指導内容としては
 1 ブロック科(建築用ブロック科)
 2 農耕園芸科(疏菜、果樹、茶、花卉、庭木等)
 3 加工科(農産加工、木材加工)
 4 家庭科(洋裁、和裁、手芸、編物等)
 5 陶芸科(らくやき)
 職員組織(定員23名)
園長1、生活指導員8、作業指導員7、看護婦1、書記2、栄養士1、調理師3、別に非常勤5

宿毛育成園
宿毛育成園