宿毛市史【近代、現代編-官公署-金融機関】
金融機関
宿毛に銀行が設立されたのは、大正5年である。即ち小野義真の長男十三郎が頭取となって、株式会社小野銀行を設立したのである。昭和4年には幡多銀行と御荘銀行が合併して土予銀行となり宿毛支店をおいた。その後幾多の変遷を経て現在の四国銀行宿毛支店となっている。太平洋戦争後は多くの金融機関が宿毛に進出して庶民の金庫として活動している。その沿革の大要を記してみると次の通りである。
なお農業協同組合、漁業協同組合、郵便局等でも預貯金その他の金融の業務を行なっているが、これらについては金融機関としての沿革は省略させていただいた。
四国銀行宿毛支店
大正5年宿毛町に小野銀行が設立されたが、大正10年1月1日付で土佐銀行と合併し土佐銀行宿毛支店となった。大正12年11月1日、土佐銀行は高知銀行と合併して四国銀行と改称した。従って土佐銀行宿毛支店は四国銀行宿毛支店となった。昭和4年土予銀行宿毛支店の開設により四銀宿毛支店の営業を受けついだのであったが、昭和19年には土予銀行を四国銀行が買収して現在に至っている。官舎は本町へ鉄筋コンクリート2階建を新築して昭和40年1月26日に上町から移転した。
片島には四国銀行宿毛支店片島出張所を設けている。
昭和51年3月末現在
預金件数 21,202
預金残高 8,365百万円
貸金件数 1,536件
貸金残高 5,886百万円
幡多信用金庫宿毛支店
昭和30年6月30日宿毛の新町で開店したが、昭和43年6月に真丁に鉄筋コンクリート2階建の新店舗を新築して移転、現在に至っている。
昭和51年3月末現在
職 員 数 16名
預金口座数 9,576口
預金残高 3,015百万円
貸出金残高 3,139百万円
愛媛相互銀行宿毛支店
昭和23年4月1日に愛媛相互銀行中村支店片島業務取次所が片島にできて業務開始、その後昭和31年5月25日に片島支店に昇格したが、昭和35年12月10日宿毛市本町の旧町役場跡に新店舗鉄筋コンクリート2階建を新築して移転、名称も宿毛支店と変更した。
昭和51年3月末現在
預金口数 9,885口
預金残高 2,975百万円
高知相互銀行宿毛支店
昭和23年4月26日中村支店宿毛出張所として真丁に新設、26年6月1日宿毛支店に昇格した。昭和30年10月10日真丁より水道町の新社屋に移転して現在に至っている。水道町の新社屋は当初は鉄筋コンクリート1階建であったがその後2階建に増築した。
昭和51年3月末現在
預金口数 9,850口
預金残高 3,437百万円
貸付口数 873口
貸付残高 2,387百万円
宿毛商銀信用組合
昭和28年4月28日小筑紫町に小筑紫信用協同組合を設立、同33年5月営業地域の拡大と共に宿毛商銀信用組合と名称を変更し、43年8月16日には宿毛に宿毛支店を設立した。
この組合は共同組合組織による組合員の相互扶助の金融機関で、中小企業者や勤労者がお互い預金し、必要な資金を利用するしくみとなっている。
昭和51年3月末現在
預金口数 12,744口
預金残高 4,734百万円
貸出金口数 1,524口
貸出金残高 4,169百万円
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宿毛商銀信用組合 |