宿毛市史【近代、現代編-教育-義務教育】

大正時代の小学校

大正時代は、小学校教育制度の大改革はなかったが、教育内容、教育思潮、教育技術については大きな変化をもたらした時代であった。即ち大正デモクラシーの興隆を背景に自由主義を基盤とする新教育(児童中心主義教育)が盛であった。高知県では自発主義教育の西山庸平と、小砂ささおか忠義を中心とした生活綴方運動が有名であった。
またこの時代は、運動競技(陸上、テニス等)が盛になった時代で、自分の学校の運動会はもちろん隣接校の運動会にまで出場し、徒歩やリレーなどを競ったものであった。特に大正13年の平田、山奈、中筋の3校リレー紛争問題は、父兄の結婚問題等にまで発展しそうな形勢であったことは、運動競技に熱心のあまりとはいえ、残念な出来事であった。
尚相撲も盛んで各校選手は中村一条神社の祭礼に幡多郡一を競いあったのである。