宿毛市史【近代、現代編-民政-消防】

消 防

宿毛の消防は明治時代に私設消防組があったが、統制上の問題、経費等について種々弊害をともない完全なる機能を発揮することができず、明治43年の消防規則の公布にともない公設消防の許可を得て宿毛町消防が誕生、以下年とともに強化され現在に至っている。
伊賀氏廣彰功碑
伊賀氏廣彰功碑
宿毛消防組
   私設    創立年月日 明治36年頃
   公設    明治43年9月13日
公設にともなう経費子算として1,436円が計上されている。
宿毛の公設消防について、その組織に尽力し、組頭をした伊賀氏廣(宿毛領主可氏より13代目)の彫功碑が宿毛中学校屋内運動場裏に建立されている。
大島片島消防組
   私  設    大正14年7月
   公設編入   昭和4年4月15日
和田消防組
   私  設    昭和2年12月22日
   公設編入   昭和5年6月21日
    経費255円
山奈村 山田及び芳奈に私設消防組設置
      大正10年8月5日創立  経費40円
平田村 私設消防組設置
      大正14年5月1日創立
小筑紫村 私設消防組設置
      大正13年6月1日創立
橋上村 私設消防組設置
      昭和3年4月29日創立
小筑紫村田ノ浦林野消防組設置
      昭和4年4月12日創立
小筑紫村都賀川林野消防組設置
      昭和4年6月26日創立
平田村久礼ノ川林野消防組設署
      昭和5年10月創立
山奈村山田林野消防組設置
      昭和7年12月創立
昭和14年4月1日警防団令が公布され、各消防組を解体し、各町村に警防団が設置され郷土防衛にあたった。沖の島村は従来消防組の設置がなく、新たに警防団を設置した。
昭和22年4月30日消防団令施行に伴い従来の警防団を改組し、新たに消防団を設置する。
昭和23年消防組織法が制定された。
昭和29年3月31日宿毛市発足、翌30年旧宿毛町、小筑紫町、平田村、山奈村、橋上村、沖の島村の6か町村の消防団を合併し、24分団を組織、地域の拡大とともに自治消防として面目を一新、市政の発展と併わせ機構の充実と消防力の強化を図った。
昭和31年4月より各分団単位に機械化整備充実。昭和33年4月消防団員数740名を640名に減員させた。
昭和37年4月には、合併当時の24分団を8分団24部528名に再組織し、昭和40年4月には、全国的にも例がない常備消防隊(市の職員15名で構成し普段は各職場で勤務し、災害発生の場合直ちに出動し、団員は現場に直接行く方法をとるもので、一秒を争う火災等の場合ずい分活躍)を結成、消防水防は勿論のこと業務につとめた。また同年12月には2,000リットル水槽付消防車を購入した。
昭和43年消防本部及消防署を設置しなければならないことになり(政令都市)、昭和44年4月1日宿毛市消防本部、宿毛市消防署(署長以下22名)が発足した。それにともない、市職員による常備消防隊は解消したが各地区にある消防団員はそのまま活動を続けている。
常備消防隊辞令 手押し消防ポンプ 宿毛消防署
常備消防隊辞令 手押し消防ポンプ 宿毛消防署