宿毛市史【近代、現代編-民政-保健】

保健施設

  保健衛生相談所
離島の保健婦として活動を続けた荒木初子氏が、第1回吉川英治賞を受賞したのを機会に、その賞金をもとに高知県が昭和43年3月総事業費220万円で建設し、名称を宿毛市沖の島へき地保健衛生相談所とし、昭和43年4月より保健衛生活動のセンターとして活躍し現在にいたっている。所在地宿毛市沖の島町弘瀬。
なお、宿毛市橋上町神有にも保健衛生相談所が昭和48年3月に開設され、地域活動のセンターとして活動利用されている。

  へき地患者輸送艇
離島をもつ宿毛市での医療体制の1つとして、患者輸送艇を昭和49年10月に建造し、昭和49年11月より業務を開始した。概要は次のとおり。
船種船名  汽船「しま」
航行区域  沿岸区域、ただし、高知県宿毛市片島から同市沖の島、鵜来島に至る間に限る。
船舶の用途 患者輸送船
主機の種類及び箇所 いすずマリンディーゼル1個
主機出力  280
製造場所  高知県宿毛市大島、片岡造船所
製造年月日 昭和49年10月
長     9.65メートル
幅     2.4メートル
船舶所有者 宿毛市
定員    12名
乗組員   2名
建造費   1,400万円

患者輸送明細
    区分
年月
輸送回数 左のうち
急患輸送
急患輸送の地区別
弘 瀬 母 島 鵜来島
49年11月    
  〃 12月    
50年 1月    
  〃 2月 11    
  〃 3月 10    
35
50年 4月
  〃 5月 13
  〃 6月 10
  〃 7月  
  〃 8月    
  〃 9月  
  〃10月  
  〃11月        
  〃12月        
  〃 1月        
  〃 2月
  〃 3月    
62 23 11

へき地患者輸送艇
へき地患者輸送艇


  ちり焼却場
昭和38年8月宿毛市小深浦に8時間で5トンを処理できる固定焼却炉が完成し、以後ちり焼却を続けていたが老朽化したため、昭和45年3月に宿毛市高石塵芥焼却炉が完成した。
概要は8時間で11トンの焼却、方式はバッキ焼却炉で総事業費は、1,600万円である。収集料金は昭和38年1月の条例により、昭和48年3月末まで料金を徴収したが48年4月から51年5月まで無料とし、51年6月より手数料としてゴミ袋(1袋)30円となった。現在二ノ宮に新焼却場を建設中である。

  し尿処理場
昭和42年3月に和田に宿毛市し尿処理場常盤苑が竣工し、4月より業務を開始した。方式は嫌気性加温式2段消化方式であり、2万人を対象としたもので1日(24時間)20キロの処理量、総事業費は4,308万円となっている。

し尿処理場 ちり焼却場
し尿処理場 ちり焼却場