ロタウイルス感染症とは
ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎で、乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすい病気です。主な症状は、水のような下痢、吐き気、嘔吐(おうと)、発熱、腹痛です。
ふつう、5歳までにほぼすべての子どもがロタウイルスに感染するといわれています。脱水症状がひどくなると入院治療が必要になることがあります。5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因です。
ロタウイルスワクチン
経口で接種します。ワクチンを接種することにより、ロタウイルス胃腸炎による入院患者を約70~90%減らすことができたと報告されています。
ワクチンには、ロタリックス(1価)とロタテック(5価)の2種類があります。
対象者
ロタリックス(1価):出生6週0日後から24週0日後までの間にある者
ロタテック(5価) :出生6週0日後から32週0日後までの間にある者
標準的な接種期間
1回目については、生後2月に至った日から出生14週6日後までの間
※ 2回目(および3回目)の接種については、27日以上の間隔をあけて接種
接種回数
ロタリックス(1価):2回
ロタテック(5価) :3回
副反応
【 ロタリックス(1価) 】
国内臨床試験において報告された主な副反応としては、易刺激性、下痢、せき・鼻水でした。
海外臨床試験において報告された副反応としては、易刺激性、下痢、鼓腸、腹痛、皮膚炎でした。
海外で接種後に報告された重篤な副反応は、腸重積症、血便、重症複合免疫不全症患者でのワクチンウイルス排泄を伴う胃腸炎でした。
【 ロタテック(5価) 】
国内臨床試験において報告された主な副反応としては、下痢、嘔吐、胃腸炎、発熱でした。
海外臨床試験において報告された副反応としては、発熱、下痢、嘔吐、鼻咽頭炎でした。
重大な副反応としては、頻度は不明ですが、アナフィラキシーの報告があります。
通知方法
生後2か月になる前に、2回(および3回)分をまとめて保健師が持参します。
※ 各予診票は、予防接種手帳の中にあります。