文旦
「宿毛の冬の風物詩」
収穫・旬期間 : 1月~2月
特徴・味
文旦は柚子と並んで高知県を代表する柑橘です。栽培面積、生産量、出荷量ともに約9割を占めていて全国ナンバーワンです。その中でも宿毛市は県内ナンバーツーの生産量を誇ります。
肉厚なのにさっぱりとした味わいが特徴の黄色い柑橘です。中でも、宿毛湾からそよぐ潮風と太陽の日差しをたっぷり吸い込んで育った宿毛文旦は、甘味と酸味のバランスがよく、芳醇な香りと他にはないシャクシャクとした食感がお楽しみいただけます。
栄養面では、血液を浄化し血管を強くするビタミンC・Pやミネラルも多く含ま れており、 現在注目されているギャバ(GABA)やオーラプテン(Auraptene)も含まれています。
生産のこだわり
宿毛市は、文旦の栽培に適しており、 全国2位の生産量を誇ります。光センサー等で、糖度、酸度ともにバランスのよいものを選別をし、独自のブランド「だるま文旦」として販売しており、高い人気を誇っています。
通常、寒さに弱い土佐文旦は前年のうちに収穫し、貯蔵庫に一定期間置くことで酸味が抜けてまろやかになり甘みが増した状態で(追熟といいます)、翌年に出荷します。
一方、高知県の西端にある宿毛市では、露地の文旦が樹に実を付けたまま越冬します。霜のリスクを覚悟の越冬完熟。冬は根から余分な水分が上がらないですし、葉が旨みを蓄え、実へと味が乗ってくるのです。収穫後は倉庫で2週間ほど寝かせて出荷となります。
歴史
文旦は、ミカン科ミカン属。原産地はマレー半島からインドネシアにかけての地域で、日本には江戸時代に伝わったそうです。高知県で栽培されている文旦は1929年、高知県の職員が鹿児島県の個人の家からもらってきた木が元になっているそうで、県の果樹試験場に植えられていたこの木は枯れましたが、接ぎ木で増やしながら高知県内で栽培されています。