春ブロッコリーの収穫が最盛期!
季節による味わいの変化や部位ごとの食感が豊かに楽しめるブロッコリー。火を通すと、いっそう食欲をそそる緑色に。ブロッコリーは栄養豊富でボリューム感もたっぷり、活力源の野菜です。
宿毛市の特産であるブロッコリーは県内生産の約3割を超え、県下第1位の生産量を誇っています。ここ宿毛市で3.3ヘクタールを栽培する福井景公さん・理恵子さん夫妻の圃場では、4月4日から収穫を開始。その後、大きな被害に見舞われることもなく、収穫のピークを迎えました。
福井さんは花蕾(からい)の大きさ(直径)が約12センチになったものを収穫します。過熟になると花蕾の形状が乱れ、高温期には死花が出る場合もあるので、最適な収穫のタイミングには気を使います。ブロッコリーは花蕾の呼吸量が多いため、収穫後の品質低下の早い野菜です。気温の低い時間に収穫すると品質保持の点で有利なため、朝3時ごろから収穫を始めます。収穫は手でていねいに一株ずつ採っていきます。みずみずしい切り口から、青く香ばしい特有の匂いが漂う瞬間です。同圃場では、5月中旬まで収穫作業が続く見込みです。
午後になると、収穫したブロッコリーを箱詰めして市内の集出荷場へ持ち込みます。出荷先はほとんどが県外で、名古屋や北陸が中心です。JA高知県のブロッコリーは、「氷結輸送」という砕氷で冷やして出荷する方法をとっています。凍る手前の温度設定です。JAの検査員が箱を開けて目視で確認し、吸水シートの上からザザッと氷を入れ封をして完了です。
ブロッコリーは花蕾だけでなく茎の部分にも栄養が多く含まれており、おいしく食べることができます。茎の皮の固い部分をむくと調理もしやすくなります。
福井さんのオススメの食べ方は、イカとブロッコリーの炒め物。油を熱したフライパンに、ブロッコリーを入れて軽く炒め、イカを加えてさらに炒めます。イカに火が通ったら塩コショウで味付けし、最後にバターで味を調えたら出来上がり。シンプルながらもブロッコリーという野菜が際立つ食べ方です。ブロッコリーはメインでも副菜でも添え物でも、いろいろな用途に調理できますので、献立を工夫してみてはいかがでしょうか。