オクラ選果場に初潜入!取材レポート
繊細な手作業
オクラの選果場では、露地とハウスのオクラが一緒になります。生産量は露地が8割、ハウスが2割。傷みやすいオクラには繊細な手作業が必要になってくるので、30名ほどの選果員の方々が手袋をして器用に選別していました。
JA高知県幡多地区宿毛支所販売課の所谷課長に伺うと、市内のオクラ生産者は約90軒。出荷量は最盛期の多い日で日量約2.5トン、平均でも1.5トンにもなるそうです。3月末から出荷が始まり、例年10月いっぱいまで続きます。
幡多地区管内では、全量共同選果を行い品質の統一を図っています。生産者は朝日が昇る前から圃場で収穫を開始し、収穫したオクラをコンテナに入れて選果場へ持ち込みます。その後、選果員が選別して、機械でネット詰めして、ネットの上部を封紙で止めます。
オクラ映えがする緑色
オクラは表面にネットがこすれただけで雑菌が増えるので、箱よりもカゴでの出荷が主流です。専用のオクラカゴは、オクラ映えがする緑色でした。
規格はLが6本、Mが8本詰めで、長さが8.5~10.5センチのM品を中心に出荷しています。主な配送先は、東北、京浜、中京、北陸、京阪神、中四国で主に市場出荷しており、特に中京、京阪神への出荷が多いとのこと。以前、選果場には空調設備がなく、夏場は場内温度が高い中で選果作業をしていたことから、品質低下の原因になっているのではないかとの指摘があったそう。このため、平成28年度に空調設備を導入し、品質が落ちないように温度管理に取り組んでいます。また、異物混入がないよう細心の注意を払い、目視で確認作業を行っているとのことでした。
オススメは「オクラとちくわの天ぷら」
所谷課長のオススメの食べ方は「オクラとちくわの天ぷら」。オクラは軽く塩もみし、熱湯でさっとゆで、冷水に放し水気をふきます。 そのオクラ2本をちくわの両端からそれぞれ差し込み、ヘタを切り落とします。 天ぷら粉を冷水で溶いた衣をつけ、軽く揚げて出来上がりです。 オクラの粘りは、夏バテ予防にも効果があると言われています。宿毛のオクラを見かけましたら、ぜひ一度ご賞味ください。