令和7年4月1日より定期接種が開始となります。
●帯状疱疹とは
帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化するこにより、神経に沿って、典型的に体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水泡(水ぶくれ)が出現する病気です。合併症の1つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
●対象者
定期接種の対象者は以下の方です。対象者は年度によって異なるため、接種の機会を逃さないようにご注意ください。
①年度内に65歳を迎える方
②60~64歳でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害があり、日常生活がほとんど
不可能な方
※令和7年度から5年間の経過措置として、その年度に70、75、80、85、90、95、
100歳になる方も対象となります。
※令和7年度に限り、100歳以上の方は全員対象となります。
●帯状疱疹ワクチンの接種方法・回数・料金
帯状疱疹ワクチンには2種類あり、接種方法や、効果とその持続期間や副反応等の特徴が異なっていますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
接種を希望される方は、記載内容を参考にして医師とも相談の上、接種するワクチンをご検討ください。
生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK社) | |
接種方法 | 皮下に接種 | 筋肉内に接種 |
接種回数と間隔 | 1回 | 2回(2か月以上の間隔をあける)※ |
接種条件 |
病気や治療によって、免疫の低下 している方は接種できません |
免疫の状態に関わらず接種可能 |
自己負担金 | 3,000円 | 1回 7,000円 (計 14,000円) |
※病気や治療により、免疫の機能が低下したまたは低下する可能性がある方は、医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮できます。
●帯状疱疹に対するワクチンの予防効果
生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK社) | |
接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 |
接種後10年時点 | - | 7割程度の予防効果 |
※帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
●副反応
ワクチンを接種後に以下のような副反応が見られることがあります。
頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK社) | |
70%以上 | - | 疼痛 |
30%以上 | 発赤 | 発赤、筋肉痛、疲労 |
10%以上 | 掻痒感、熱感、腫脹、疼痛、硬結 | 頭痛、腫脹、悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 | 掻痒感、倦怠感、その他の疼痛 |
※下線部はワクチンを接種した部位の症状
●接種を受けられない方
・この予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことがある方
・その他、予防接種を行うことが不適当な状態にあると医師が判断する方
・発熱している方
・重篤な急性疾患にかかっている方
※生ワクチンの接種を希望される場合、上記に加えて、病気や治療よって、免疫の低下している方は接種できません。
●通知方法
対象者が限定されているため、対象となる方には3月末頃、個別通知します。個別に通知が届いても義務ではありませんので、希望される方は期限内に接種を受けてください。(期限を過ぎると再度定期接種対象者になる期間は今のところありません)