ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症とは
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性的接触のある女性であれば、50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんをはじめ、肛門がん、膣がんなどのがんや、尖圭コンジローマ等、多くの病気の発生に関わっています。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン
筋肉内注射により接種します。HPVの中には子宮頸がんをおこしやすい種類(型)のものがあり、HPVワクチンは、このうち一部の感染を防ぐことができます。現在、国内で使用できるワクチンには3種類あります。
ワクチンの種類 | ワクチンの名前 | 予防できるHPVの型 | 子宮頸がんの予防効果 |
2価ワクチン | サーバリックス | ・HPV16型 ・HPV18型 |
子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます ※ HPV6型と11型については、尖圭コンジ ローマ等を予防 |
4価ワクチン | ガーダシル | ・HPV16型 ・HPV18型 ・HPV 6型 ・HPV11型 |
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9価ワクチン | シルガード9 | ・HPV16型 ・HPV18型 ・HPV31型 ・HPV33型 ・HPV45型 ・HPV52型 ・HPV58型 ・HPV 6型 ・HPV11型 |
子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます ※ HPV6型と11型については、尖圭コンジ ローマ等を予防 |
対象者
小学校6年~高校1年相当の女子
標準的な接種期間
13歳となる日の属する年度の初日から、当該年度の末日までの間
接種回数
【 2価・4価ワクチン 】3回
【 9価ワクチン 】1回目の接種を、15歳に至るまでに接種を受ける場合:2回
1回目の接種を、15歳になってから接種を受ける場合:3回
副反応
【 2価ワクチン 】
注射部位の副反応は、主なものとして疼痛、発赤、腫脹などがあります。全身性の副反応は、主なものとして疲労、筋肉痛、頭痛などがあります。
【 4価ワクチン 】
注射部位の副反応は、主なものとして疼痛、紅斑、腫脹、かゆみなどがあります。全身性の副反応は、主なものとして発熱、頭痛などがあります。
【 9価ワクチン 】
注射部位の副反応は、主なものとして疼痛、腫脹、紅斑、かゆみなどがあります。全身性の副反応は、主なものとして頭痛、発熱、悪心などがあります。
通知方法
中学1年生となる月の前月に、予診票とともに封書でご案内します。
●キャッチアップ接種について
国による積極的な接種勧奨を差し控えていた時期に、定期接種を受ける機会を逃した方
を対象に、従来の定期接種の対象年齢を超えて行う「キャッチアップ接種」を実施してお
り、令和6年度が最終年度となっています。
【 対象者 】平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれの女子
【キャッチアップ接種期間】令和7年3月31日まで
●キャッチアップ接種期間の経過措置について
上記内容にて実施していますが、令和6年度は接種実施期間の最終年度となってお
り、この夏以降にワクチン接種需要が大幅に増加した状況を踏まえ、期間中に接種を
希望される方が接種の期間を逃さないよう、下記の方について、期間終了後も公費で
3回の接種を完了できるよう経過措置が設けられました。
【対象者】
※平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれの女子のうち、
令和4年4月1日~令和7年3月31日までにHPVワクチンを1回以上接種した方
(接種未完了の方)
※平成20年4月2日~平成21年4月1日生まれの女子のうち、
令和4年4月1日~令和7年3月31日までにHPVワクチンを1回以上接種した方
(接種未完了の方)
【経過措置期間】
キャッチアップ接種期間終了後、1年間(令和8年3月31日)まで