すくもの福祉人インタビュー

高知県立宿毛高校の部活動の一つ、地域貢献部の6人が宿毛で高齢者の生活を支える仕事をしている福祉人(ふくしびと)たちの取材・撮影を担当しました。

向き合う」が宿毛の将来に

若林 敬さん

宿毛市地域包括支援センター 主任介護支援専門員

宿毛工業高校、日本福祉大学卒

資格:主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)

高齢者を支える幸せな仕事

地域包括支援センターとは、いわば「高齢者のよろず相談所」です。高齢の方々を支えられる、すごく幸せな仕事です。

この仕事を選んだのは、母親の姿と私自身の経験があったからです。私の祖父母を一生懸命に介護していた母親の姿に加えて、サッカーを子どもたちに教えているうちに「人を相手にすることが好き」ということに気がつき、この仕事を選びました。

宿毛市は現在、人口減少、少子高齢化などに悩まされ、日本の先端を走っています。問題を解決していくために、今、私たちにできることは何か。私は、このまちに若者にとどまってもらうための対策と、高齢の方に元気でいきいきと生活してもらうことだと思います。

高齢の方々に元気でいきいきと生活してもらうには、小さなことから始めることです。まずは、一人ひとりと向き合うことが大切です。お互いの共通理解がうまくいかないこともあります。たくさんの苦労がありますが、このことがいきいきと生活してもらう近道だと思います。

働く上で心掛けていることは、「高齢の方々や私たちが支援する方々の良い所を伸ばす」「相手の考えをしっかり引き出す」ということです。お互いが支え合えるにはどのような立ち位置にいればいいのかを意識して、一人ひとりに向き合います。

このまちの将来のために何が必要なのか。一緒に考えていこうと思う仲間が増えるとうれしいです。今、私たちが取り組んでいることがこのまちの将来につながっている、誰かのためになっているのだと思うと、進んで仕事をすることができます。 

インタビューを終えて

自分の進路は決まっていませんが、実際に働いている人の苦労ややりがいを聞き、介護への関心が高まりました。将来、私の親も介護が必要な時が来るので、介護や福祉の知識を身に付け、できる限りのことをしようと思いました。(宿毛高校1年生 A.I)